セキュリティへの取り組み
お客様の大切な業務と情報を守るための、安全設計・運用・復旧に関する基本方針です。
攻撃リスクをゼロにすることはできません
だからこそ「防ぐ」だけでなく、「気づく」「広げない」「立て直す」までを考えたシステムづくりを大切にします。必要な対策は、業務の重要性・取り扱う情報・予算・運用条件に合わせて設計します。
防ぐ
そもそも狙われにくく、入られにくい設計
気づく
不審な動きに早く気づける仕組み
広げない
領域を分け、被害を最小範囲にとどめる
立て直す
バックアップと手順で、業務を早く再開
なぜ、いまセキュリティ対策が必要なのか
脅威は高度化し、委託先・取引先を経由した被害も重要な課題となっています。
ランサム攻撃
データの暗号化・窃取により、業務停止や復旧負担につながるおそれがあります。
委託先を狙う攻撃
開発・運用の委託先が攻撃されることで、取引先へ影響が及ぶ可能性があります。
AI利用に伴うリスク
入力データの取り扱い、生成結果の誤り、外部情報からの不正な指示などに注意が必要です。
私たちが重視するのは「対策の数」ではなく「リスクの管理」です。
業務への影響や情報の重要度を確認したうえで、優先順位を決め、実装・確認・継続運用の方法までお客様と合意します。
参考:IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」(組織向け順位 1位・2位・3位)
安全は、4つの方針から設計します
すべてのシステム開発で守っている考え方です。
1. 素性の確かな基盤を選ぶ
セキュリティ水準や運用実態を確認できない環境は避け、運用実績があり、対策内容と責任範囲が明示された基盤を選定します。要件・規模・ご予算に応じて、お客様とご相談のうえ決定します。
2. 不要な情報は持たない
業務に必要のない個人情報は、取得も保管もしない方針です。守る対象そのものを減らすことが、有効な漏えい対策になります。
3. つなぐ範囲を最小限にする
ネットワークにつなぐ必要がある部分と、ない部分を明確に切り分けます。外部に開く入口は、業務に必要な最小限だけです。
4. 第三者の目で確かめる
自社での確認に加え、専門会社による第三者診断を、必要性に応じてご提案します。
外から見える場所を、最小限にします
ネットワーク設計
お客様のデータが入る「内部領域」には、原則として、インターネットから直接つながない構成にします。外部とやり取りする入口は「公開領域」に絞り、そこで受け止めた通信だけを内部へ渡します。
外部
インターネット
ご利用者様からのアクセス、勤怠・ガルーン・Asanaなどの外部システムからの受信
必要な部分だけ
公開領域
ログイン画面・業務画面・連携の受付口。使わない機能やポートは開けません。
原則、外部から直接つなげない
内部領域
データベース、バックアップ、管理機能。お客様の大切なデータはここにあります。
- 管理用の操作も限定します。システムの設定変更などは、許可された担当者・経路からのみ行えるようにします。
- 既存システムとの接続も必要最小限。勤怠・ガルーン・Asanaなど、業務上必要な連携以外はつなぎません。
情報を守るための基本設計
特定の製品に頼るのではなく、複数の対策を組み合わせてリスクを低減します。
外部公開を最小限に
必要なシステム・通信経路だけを公開。データベース等への直接的な外部接続を原則制限します。
権限を必要最小限に
利用者・管理者・システム間の権限を分離し、画面とAPIの双方でアクセスを制御します。一般メンバー・部門管理者・システム管理者など、役割ごとに操作できる範囲を分けます。
通信とデータを保護
通信の暗号化、保存データの暗号化、秘密情報・暗号鍵の管理を、要件に応じて設計します。
ログを残し、異常に気づける
操作・認証・エラー等の記録方法を決め、必要な監視・通知体制を設計します。
脆弱性を作り込まない
入力値検証、認証・認可の確認、依存ライブラリの管理などを、開発工程に組み込みます。
復旧できる状態を準備
バックアップだけでなく、保持期間、復元確認、復旧目標、連絡手順を検討します。Excel運用で心配されがちな「ファイルが壊れたら終わり」を防ぎます。バックアップの頻度は保守プランにより異なります(例:ライト=月次/スタンダード=週次/プレミアム=日次)。日々データが更新される工数管理では、スタンダード以上(おすすめ)をご検討ください。
保守プランの例
セキュリティに関わる運用の例です。「概算費用」ページの保守プランをもとにしています。実際の範囲・頻度・対応時間は、個別の提案書と契約で確定します。
| サービス内容 | スポット | ライト | スタンダード | プレミアム |
|---|---|---|---|---|
| サーバー監視 | — | 営業時間内 | 24時間自動監視 | 24時間自動監視 |
| SSL証明書更新 | 都度依頼 | |||
| OS・ミドルウェアのセキュリティアップデート | — | |||
| バックアップ頻度 | 都度依頼 | 月次 | 週次 | 日次 |
| 障害時対応 | 都度見積 | 営業時間内 | 営業時間内優先対応 | 24時間365日 |
24時間365日の対応は、自動監視ツールによる検知・通知の例です(有人監視ではありません)。
対策は「実施・確認・改善」で支えます
設計上の対策に加え、リリース前後の確認が重要です。
開発時の確認
コードレビュー、認証・認可テスト、主要な脆弱性への対処、設定確認など。
リリース前の確認
公開設定・管理権限・シークレット情報・バックアップ手順などを点検。
第三者診断(別途協議)
専門会社によるWebアプリ・API・インフラ等の診断を、必要性に応じて提案。
継続的な改善
脆弱性情報や変更履歴を踏まえ、保守契約の範囲内で更新・再確認。
重要:テストの種類ごとに確認できることは異なります。
AIコードレビューや自動テストは第三者診断と同じではありません。検証結果・対応範囲・未対応事項が分かる形で合意することを重視します。
自社でのテストに加え、利害関係のない専門機関に、システムの弱点がないかを調べてもらうことができます。「当社が安全と言っている」ではなく、第三者の診断結果で確認いただけます。
診断は必須ではありません。公開範囲や取り扱う情報の重要度、取引先からのご要望に応じて、必要性をご相談のうえお見積りします。診断の範囲・費用・指摘事項の修正対応は、事前にご相談のうえ決定します。
なお、保守プラン(プレミアム)に含まれる「セキュリティ診断(年次)」は、運用中のシステムの状態を定期的に確認する保守サービスです。第三者機関が実施する脆弱性診断とは内容が異なり、後者は保守プランの種類にかかわらず、別途お見積りとなります。
1診断の実施
システムが完成した段階で、第三者機関が攻撃者の視点から点検します。
2診断結果のご報告
見つかった点と危険度を、報告書としてお客様にも共有します。
3是正対応
指摘事項は優先度をつけて検討し、対応内容を共有します。
4定期的な再確認
機能追加や環境変更のタイミングで、再診断をご提案します。
AIを活用する場合の情報保護
AI開発支援ツールの利用と、納品システムへのAI機能組み込みは、別々に確認します。
AI機能でのデータの流れ
取り扱う情報の確認
AIに関わるデータの種類を整理
送信前の確認
必要性・機密性を確認し、送信データを最小化
サービスの選定
学習利用・保存期間・処理地域・再委託先を確認
利用時の制御
アクセス権限を維持し、不正な指示に注意
人が確認して実行
重要な操作は人が承認
1. 送信前に、渡す情報を絞る
AIへ渡す情報の必要性・機密性を確認し、送信データを最小化します。個人情報や機密情報は、伏せ字にするか、送らない設計も検討します。
2. 利用条件を確認してサービスを選ぶ
学習利用、保存期間、データ処理地域、再委託先などの利用条件を確認し、利用するサービスと設定を導入前にご説明します。
3. AIの権限は、使う人と同じ範囲に
アクセス権限を維持し、AIが参照できるデータを、操作する人が見てよい範囲に合わせる設計を基本とします。
4. 重要な操作は人が確認する
重要な判断・外部送信・データ更新には、人の確認や承認を組み込みます。AIの回答には誤りが含まれることがあります。
5. AI特有のリスクへの備え
外部の文書に含まれる不正な指示(プロンプトインジェクション)などに注意します。
6. 使い方を決めて、見える化
AI機能を使う範囲や、利用記録の残し方は、設計時にお客様とご相談して決めます。
提供範囲と責任分担を明確に
開発時の基本品質と、納品後の継続的な運用サービスを分けてご説明します。
| 対策項目 | 提供範囲の考え方 |
|---|---|
| 安全なアプリケーション設計 | 開発時の基本方針 |
| 認証・認可・入力値検証 | 要件に合わせた設計・実装 |
| 初期設定の安全性確認 | 構成に応じて確認 |
| 脆弱性・OS等の継続更新 | 保守契約で範囲を確定 |
| ログ監視・異常通知 | 個別設計/契約で確定 |
| バックアップ・復元テスト | 構成・頻度・担当を個別確定 |
| 第三者脆弱性診断 | 別途協議・見積 |
実施項目・費用・監視時間・障害対応の範囲は、個別の提案書と契約で確定します。「標準提供」と記載する項目についても、実際の運用体制と照合したうえで正式にご案内します。
お客様にお願いしたいこと
- ID・パスワードの適切な管理(使い回し・共有を避ける)
- 入社・退職・異動時の、利用者登録の変更のご連絡
- 不審なメールやURLへの注意
- AIに入力してよい情報についての、社内ルールづくり
- 「いつもと違う」と感じた際の、早めのご連絡
もしもの際の対応と、復旧への備え
事故を完全に防げない前提で、対応の順番と連絡方法を事前に確認します。
把握
監視通知や報告を受け、発生事象と影響範囲を確認します。
拡大防止
必要に応じて、アクセス制限・アカウント停止・影響箇所の隔離を検討します。
共有・判断
判明した事実、業務への影響、暫定対応をお客様と共有します。
復旧・改善
安全性を確認しながら復旧し、原因分析と再発防止策を整理します。
事前に合意しておくこと
- 緊急連絡先、連絡判断基準、一次応答時間、対応可能な時間帯
- バックアップの取得頻度・保存先・復元テスト、復旧時間とデータ損失の目標
- 障害調査、復旧作業、法令上の報告・通知を誰が担うか
よくあるご質問
個別提案時に確認させていただくこと
お客様が安心して判断できるよう、確認したい点を明らかにします。
- 取り扱うデータの種類
- 利用者と権限
- 停止できない業務
- 必要な復旧時間
- 監視時間帯
- 既存のセキュリティ基準(お客様の取引先から求められている基準を含みます)
- 予算と責任分担
参考資料
このページについて
本ページは、株式会社Coopersがシステム開発に際して重視するセキュリティ設計・運用の基本的な考え方を説明するものです。特定の構成、実施済みの対策、セキュリティ認証の保有、常時監視や復旧時間を保証するものではありません。個別案件においては、リスク・予算・要件・実際の提供体制を確認し、実施項目・費用・契約上の責任・運用条件を別途合意します。
お客様の業務に合わせて、必要な守りを一緒に設計します。
株式会社Coopers
